生活と環境(2023年7月号)

【特集】PFAS問題を考える

 PFAS(ピーファス)とは、4,730種を超える有機フッ素化合物の総称である。有機フッ素化合物は、調理器具のコーティング剤、泡消火剤、撥水撥油剤等として幅広く使用されており、自然界で分解されることがほとんどなく、「永遠の化学物質」とも呼ばれている。

 PFASの一種で有害性が指摘されるPFOS・PFOAについては、沖縄県・神奈川県の米軍基地周辺や大阪府の工場周辺の河川などから、国の目標値を超える値が相次いで検出されて大きな話題となり、また、各地の河川や地下水からも国の暫定指針値を超えて検出されている。

 こうしたなか環境省は2023年1月、「PFASに対する総合戦略検討専門家会議(座長=平田健正・和歌山大学名誉教授)」の初会合を開き、総合的な対応策と情報発信・リスクコミュニケーションのあり方などについて検討を始めた。

 そこで本特集では、専門家からPFASの最新の知見を紹介してもらった。


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